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【書籍】『北原童夢 ボンデージ進化論』ボンデージの歴史から読み解くDisciplineの記号「線の拘束」と「面の拘束」

投稿日:2019-11-07 更新日:

北原童夢の著書「ボンデージ進化論」

北原 童夢:著『ボンデージ進化論』 青弓社

北原童夢『ボンデージ進化論』から学ぶボンデージの歴史、そしてそこに隠されたDisciplineというフェティシズムの記号「線の拘束」と「面の拘束」

・こんにちは!本日は10年以上前に図書館で見つけて読んだつもりになっていた北原童夢先生の著書『ボンデージ進化論』をAmazonで購入し読み直してみたところ「これは素晴らしい本だぞ!今後のフェティシズムを読み解いてゆく尺度になる」と思いましたのでぜひぜひ皆様にご紹介させて頂きたいと思います。

上のリンクはAmazonのリンクになっていて、Amazonはアダルトサイトはアフィリエイト出来ないためアフィリンクは貼ってありませんのでどうぞごゆっくりとご検討なさってみてください。現在は絶版となっており新刊本での購入は出来ませんが、中古本で140円から扱っております。

『ボンデージ進化論』の著者・北原童夢とは一体どんな人?

・まず北原童夢先生のプロフィールですが

北原 童夢(キタハラ ドウム)

1953年、愛知県生まれ。早稲田大学文学部卒業。演劇実験室「天井桟敷」をへて、劇団を主宰、演出。その後、文筆業。評論集として『フェティシズムの修辞学』(青弓社)ほか、小説『女医と看護婦』(フランス書院)ほか多数。

出典:青弓社HPより

主に演出家や官能小説家をされていて、映画なども撮られておりフェティシズム・エロティシズムの造詣深い見地で幅広くご活躍されていた方のようです。

50年代ボンデージマガジンの興り。そしてピンナップ誌から誕生したBettie Pageなどの美しきボンデージクィーン達

・本書は3つの章からなっており第一章「拘束の美学」第二章「身体のパーツ学」そして第三章「変容する身体」といったボンデージが与える肉体と精神への影響についてとても深く多岐に渡って体系的に考察がなされてゆきます。

まず第一章の冒頭でボンデージの歴史を振り返り、ボンデージ界の成り立ちと変容、そしてボンデージが二つの意味・記号を持つ物に別れていった過程を大変わかりやすく説明してくれています。

おおまかなボンデージの歴史は、1950年代にアービング・クロウとジョン・ウィリーという二人の写真家が「ノーヌード・ノーセックス」をテーマに女性が緊縛や猿轡をされ拘束された姿を写真に撮り、そのピンナップを掲載した雑誌「Bizarre」を創刊し、この「ボンデージマガジン」と呼ばれる物を起源とします。そして、そこから伝説のボンデージクィーン「Bettie Page(ベティー・ペイジ)」が誕生してゆきます。

ボンデージマガジン「BIZARRE」の表紙

ジョン・ウィリーやアービング・クロウが創刊したボンデージマガジンの祖「BIZZRE」「ノーヌード・ノーセックス」の理念は今も受け継がれている。

古いボンデージマガジンの表紙

BIZARREの表紙画

ボンデージクィーンのベティ・ペイジ

ボンデージ界のカリスマにして唯一無二のボンデージクィーン「Bettie Page(ベティ・ペイジ)」の拘束写真。

こちらはジョン・ウィリーのボンデージイラスト『スウィート・グウェンドリンの冒険(Sweet Gwendoline)』で金髪の美女・ブロンドヘアーの魅力的なアメリカ人女性グウェンドリンが毎回男達に拐われ救出される。しかし、最後にはまた救出者の女性と共にさらわれて拘束されるといったDIDの王道的な展開を描いたイラストストリー。

ボンデージイラスト「スウィート・グウェンドリンの冒険」ジョン・ウィリー

ジョン・ウィリーのボンデージイラストに物語を添えた「スウィート・グウェンドリンの冒険」DIDの王道的なストーリーと展開が描かれている。

そんな50年代のボンデージの興りをアービング・クロウとジョン・ウィリーの二人についてや当時のアメリカの社会的背景、そしてボンデージマガジンの誌面を華々しく飾ったピンナップガール達の中から生まれた「ボンデージクィーン」ベティー・ペイジやサラ・フォスターなど共に詳しく解説されています。

様々なアイデアが生まれ描かれたボンデージコミック。そしてそこに新たに付け加えられた「Discipline(懲罰)」という記号

・50年代のボンデージ界には、ピンナップ写真でその拘束美を表現したアービング・クロウやジョン・ウィリー達の他にも、別の方法でその創造性をいかんなく発揮したクリエイター達もたくさんいました。そんな彼らがとった手法が漫画風のイラスト誌ボンデージコミックです。

ピンナップ写真を中心とした写真誌ではこと細かな拘束の一連の流れや物語性の表現、また難しい形体に女性を拘束するアイデアを実現しそれをカメラに写すことはことは困難でした。しかし、それを連続性をもったイラスト、つまり漫画形式の「コミック」という形の方法で表現してゆくといった手段をとったのです。

海外のSM漫画:ボンデージコミック

ボンデージコミックスの表紙。

ボンデージのイラスト・漫画

現実・実写では再現の難しい調教・拷問・拘束具などのアイデアが漫画という形で描かれている。

SM・ボンデージの拘束調教テーマにした漫画コミックス

これらのアイデアを基に後に様々な形状と用途の拘束具が生み出されてゆく・

ここで先に紹介した上の画像『スウィート・グウェンドリンの冒険』と『ボンデージコミック』の画像を見比べてみてください。何かが付け加えられていることにお気づきでしょうか?

そうボンデージコミックにおいては調教的要素や拘束性が強調されています。つまり「Discipline」という懲戒・懲罰・躾などの意味合いが書き足されているのです。ジョン・ウィリーのスウィート・グウェンドリンでは拐われた女性をあくまで逃げ出さない、また声を出させないように体を縛り口を塞ぐといった捕縛的な拘束「DID(Damsel in distress)」の「囚われのヒロイン」が描かれていました。しかし、ボンデージコミックでは拷問とも受け取れるような形に体を変形させられ、顔・体・手足に拘束具を着けられながら屈折した姿勢で責め苦を受け、Disciplineつまり懲罰や調教を受けている姿の女性たちがヒロインに差し替わっているのです。

現実の世界において再現することが難しいであろう状況の調教風景、そしてこの時点ではまだ存在していなかった革や鉄製の拘束具・拷問器具の数々。これらのDisciplineのアイテムとアイデアを、クリエイター達はボンデージコミックという二次元の世界に次々と生み出してゆきました。

ボンデージの流れの分岐点となった二つの雑誌「BIZARRE」と「SKIN TOW」

・そして、二次元世界の産物だったボンデージコミックの拘束具は、60年代から70年代にかけてアメリカのカリフォルニアに拠点を置く「スパルタカス社」によって現実の世界で再現されてゆきます。つまりDiscipline性を含んだ拘束具がスパルタカス社によって実用可能な物として製作されていったのです。

Discipline(懲罰)の記号を持つボンデージ

スパルタカス社製のDiscipline(懲罰)の記号が含まれたボンデージ。他者に対する調教の色合いが強く打ち出された拘束具の数々。

スパルタカス社製の拘束具

ストラップ・ベルト・チェーンなど相手の動きを制限する意味合いの物が取り付けられているのが特徴的。

そして、80年代にはいるとイギリスのロンドンを拠点にもう一つのボンデージのムーブメントが花開いてゆきます。それがボンデージマガジンの『SKIN TWO』が中心となり牽引した新素材のRubber(ラバー)やLatex(ラテックス)を使用し、肉体が持つ本来の曲線美を「第二の皮膚」と呼ぶラバーやラテックス素材の肌に吸着する薄い皮膜のような布で覆い包み、体のラインをことさらに強調するボディコンシャスなフェティシズム。

ラバーフェティシズム誌のSKIN TWO

Discipline(懲罰)の性質を持たないボンデージのラテックス・ラバーフェティシズム。

ラテックス・ラバーフェチ・第二の皮膚SKIN TWO

第二の皮膚と形容されるラテックス&ラバーのボンデージ。自己完結するフェティシズムでもあるという特徴を持っている。

※ラバーフェティッシュ初の専門誌は1960年にイギリスのジョン・サトクリフ氏が創刊した「ATOMAGE」という雑誌だそうで『SKIN TWO』はムーブメントの火付け役。そして、日本には90年代に「ボンデージブーム」としてイギリス製のラバーやラテックスが輸入されはじめる。

このラバーフェティシズムと呼ばれるボンデージ、これを北原童夢先生は「フェティシズムとナルシズムの世界のもの」と分析しています。これは決して蔑んでいるわけでははなく、本来ボンデージが持つべくはずの拘束性・Discipline的性質が欠如している、またはその意味合いが薄いと指摘しておられます。

ラバーフェティシズムによる皮膚全体を締め付ける拘束感、ゴム特有の臭い、密閉性、汗と体液による吸着・密着感など、これらは全てにおいて個人によって完結される物であり、先に上げたスパルタカス社製のボンデージの他者から与えられるDiscipline性の懲罰と懲戒的な機能を持ち合わせていない。それ故、自己完結型の「ナルティシズムのボンデージ」という著者の指摘は的確であると思えます。

袂を分かった二つのボンデージ。Disciplineの記号を持つ「線の拘束」と持たざる「面の拘束」

・スパルタカス社のボンデージ・拘束具を見て頂くと「ストラップ」「ベルト」「チェーン」などの体を絞り締め着け動きを抑えるパーツが所々に取り付けられているのがわかると思います。これは相手の動きを制限し拘束する、つまり懲罰・懲戒の明確な意思を含んだ「ボンデージ」というシニフィアンであり、この記号から「他者を支配下に置き戒める・躾ける」といったシニフィエを受け取ることが出来ます。

相手を拘束Disciplineするためのボンデージ

他者に施すDisciplineのためにこれらのボンデージアイテムは作り出された。

対するSKIN TWOのラバーやラテックスにおける「ボンデージ」という記号にはそのようなシニフィエは含まれていません。そして、著者はDiscipline性質を含む前者を「線の拘束」と呼び、それに対しDiscipline性を持たない後者を「面の拘束」と呼びました。身体を一つの面として捉えそれを布で覆うように包む行為、それはまさに「面を拘束する」と表現すべきが相応しく的確な表現に思えます。

袂を分かった二つのボンデージ、現代でもこの二つは一緒くたに表現されていることも多く見受けられます。そういった物を見極める際に著者は、それは「B&D」「ボンデージ&ディシプリン」であるか「Disciplineの意思を有したものであるか」を見抜く必要性を本書の中で繰り返し主張しており、そうすることでBondageやBDSMが本来持つ「拘束美」と「ボンデージの主体性」を認識することが可能になるのだと強く訴えかけます。

猿轡マニア的見どころ

・長々と書いてしまいましたがこれは冒頭の数十ページで語られている事で、この解釈を基に本書では200ページにわたって様々なフェティシズムを分析し読み解いてゆきます。

「自分ははたしてフェティシストなのかそれともサディストなのか?」このような疑問が近年ずっと頭から離れず迷っていたところ、本書を読み明確に自分はSKIN TWO側の「面の拘束」に心を揺れ動かされる人間だと理解することが出来ました。自分だけではなく、同じくマスクにフェチを感じる人や全身タイツなどを愛されるゼンタイフェチの方も、同様にDiscipline性以外の物に心を動かされているのではないかと推測しております。

しかし、サディズムやマゾヒズムが自分の中に存在しないわけではありませんし、Discipline性に全く惹かれていないわけではありません。僕はマスクフェチでもあり猿轡マニアでもありますので。

あくまで自分の心理がどちらの事象に強く反応しているかの割合で、自らの性的嗜好の立場を表明しているにすぎません。そしてまた、これら二つのボンデージを分け隔てる必要性も無いとも考えております。

ただ、AVなどを見たりネット上で自分がグッと来る画像や動画、また生活を送る上で心惹かれる事象に出会った時に、それらの物事のどういった側面に自分が反応しているのだろうか?そういった自分の心理の挙動を把握する上で一つの尺度・物差しとなってくれるとても重要な知識だと思いました。

特にAVなんてごっちゃになってますからね(´・ω・)童夢先生激おこプンプン丸よ~

そのようにテクストとなるAVやポルノグラフィーなどがSM・ボンデージと様々なフェティシズムを混在させた状況にある事が、僕らの性的嗜好を混乱させてしまっている一因でもあると考えられます。そんな時に、このような物の捉え方が、自己の心理の見識を深めより良いフェティッシュな活動へと繋がるのではないかと思い、北原 童夢『ボンデージ進化論』をぜひ皆様にもオススメさせて頂きたいと思います!

ボンデージ進化論

ボンデージ進化論

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北原 童夢
青弓社
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