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管理人の雑記

カオナシの救済

投稿日:2022-01-10 更新日:

カオナシと千尋の電車に乗っているシーン

先日、金曜ロードショーで放送されていた映画『千と千尋の神隠し』を見ていて、その中に登場する「カオナシ」という陰鬱で不気味なキャラクターにエンパシーをしてしまうという不思議な体験があった。

そして、僕にとって『千と千尋』という日本アニメ史上きってのこの名作は途中から「カオナシの救済」の物語りへと方向が変わってゆくこととなった。

カオナシの「あ…」「え…」などという言動や独り善がりな挙動は心当たりのある人間が見れば、それが社会や他人から拒絶され続けた人間のとる行動のメタファーだとすぐに理解に至る。

いわゆる「引きこもり」や心を閉ざし他人と距離をとり孤独に生きている人間のそれ、彼らの歪なコミュニケーションの有り様がそのままの姿で描かれていたからである。

テレビ放映中にTwitterからは「カオナシはストーカーみたいでキモい」というツイートが回ってきたり、劇中ではたらい舟に乗る際に千尋の湯屋での先輩にあたるリンという女性が言い放つ「あんなのほっときな」というセリフ。

いわゆる「一般人」「常識人」とされる人々からその種の人間に向けられる、冷ややかで蔑むような世間の視線がひしひしと伝わってきた。

しかし、カオナシにとって千尋と接触をするといった行為は彼女に救済の希望を見出すのであったと同時に「他者との接触」という己が最も恐怖すべき行為であったはず。彼にとっては藁をもすがる思いで相当の覚悟により意を決して起こした行動であったことが窺い知れる。

案の定、未熟なコミュニケーションの術しか持たぬカオナシが試みた千尋への意思疎通の方法はことごとく彼女に拒絶される結果に終わってしまう。

そして、彼にはその拒絶の理由を理解することはできず「自己の存在を否定された」と捉え発狂し、湯屋内で千尋を追いかけて暴れまわるという本作で一番の大立ち回りを演じるはめとなってしまった。

しかし、ここで誤解してはならないのは彼女は彼の取る行動に拒否の態度を示しただけであり、カオナシの人格や存在に対しては決して否定していないということだ。

先のたらい舟に乗り銭婆のもとへ向かう際も彼女は「こっちだよー」と、まるでカオナシが救済されるべき場所はこちらであるかの如く導き手としての役割を担ってくれる。

そして、銭婆の家へ辿り着くと躊躇なく室内へと入ってゆく千尋に対し玄関で一歩が踏み出せずにすくみ佇んでしまうカオナシ。

一瞬の場面ではあるが、彼の心の中に「自分はこの場に居てよい存在なのだろうか?」「招かれざる客なのではないだろうか?」そんな自己の否定と肯定の葛藤が見て取れた。

しかし、間髪入れずにかけられた銭婆の「あんたもお入り」という声により、安心したかのようにカオナシも室内へと歩みを進めることが出来た。

余談だが、自分もまた幼少期から今に至るまで新たなコミュニティーまた人との出会いの場において同様の葛藤が起こり居たたまれない不安にかられてしまう傾向にある。内向性の高い人間であれば、この時のカオナシの心情にエンパシーすることは容易なことかと思われる。

しかし、相手の心情を察しそれを汲む言葉をかけること、その言葉にはどんなに頑なに心を閉ざした孤独者の心であったとしても揺り動かす魔法のような力が含まれているのだ。そのような宮崎駿監督からの強いメッセージが織り込まれたワンシーンであったと僕は受け取った。

そして銭婆は最後にカオナシに向かい「おまえはここにいな。あたしの手助けをしておくれ」と告げる。

すると、探し求めていた「自らの居場所」「存在を否定されることのない安寧の地」を与えられた「カオナシ」に歓びの表情が宿るのだった……。

この様にカオナシが抱える孤独と寂しさに気づいて以降、僕の中では終始そちらに物語の関心が移ってしまっていた。

しかし、宮崎駿という映画監督は本当に偉大な方だ。

千尋が竜の姿のハクに薬を飲ませる際、自分が飼っていた愛犬に薬を飲ませていたときに示した反応を思い出してしまうほどリアルな動物の行動の描写には驚かされた。

そして、この事やカオナシという現代社会から見捨てられてしまい一般の人々の目につくことの無い場所に存在する、社会と隔絶した孤独の中に生きる人間の心を模したキャラクターの描きこまれ方。

宮崎駿監督は普段からどれだけ人間や事物、そして社会をつぶさに観察しているのだろうか。

そして、カオナシが千尋に抱いた「救い」と同様の感情を監督の作品の中に求めてしまう自分がいることの気づきへと至る。

宮崎駿監督へ敬服の念を抱かずにはいられない。

しかし、それ故に監督は下記の画像のように他者に無関心である現代の若い人々やアニメーターたちに我慢ならない思いが強い口調となり口をついて言葉として出てしまうのであろう。

そして、自分も他者に無関心を装ってはいないだろうか?また、求めるばかりでなく千尋のように「与える存在」にならなければいけないと気持ちを改めるきっかけとなった。

宮崎駿がアニメオタクたちに怒っている画像

-管理人の雑記

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